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イントロ

帰納法で不等式を証明する

不等号の向きを保って進む

不等式の帰納法では、n=kで成り立つ不等式を使い、n=k+1でも目標より大きい、または小さい形へ評価します。等号の置き換えではなく、大小関係を保つ変形が中心です。

定義

不等式の帰納法

教科書では
自然数nに関する不等式を、基底段階と帰納段階で証明する方法です。
言いかえると
等式と違い、不等式では同じ値に置き換えるだけではありません。仮定を使ったあと、不等号の向きが保たれているかを確認します。目標より強い不等式まで示せれば、目標も成り立ちます。
図解2ᵏ⁺¹が2kより大きく、さらにk+1以上である評価の流れ
仮定で得た不等式を使い、目標のk+1より強い形までつなげます。不等号の向きと、どこで仮定を使ったかを確認します。
手順

証明の流れ

  1. 1

    n=1で成り立つか確認する

  2. 2

    n=kで成り立つと仮定する

  3. 3

    n=k+1の式へ変形する

  4. 4

    仮定で不等号をつなぐ

  5. 5

    目標の不等式に届くか確認する

比較
証明注意すること
等式仮定で同じ値に置き換える
不等式大小関係として評価に使う
正の数を掛ける不等号の向きは変わらない

証明等式

注意すること
仮定で同じ値に置き換える

証明不等式

注意すること
大小関係として評価に使う

証明正の数を掛ける

注意すること
不等号の向きは変わらない

不等式では、仮定を使うたびに不等号の向きと条件を確認します。

公式

例にする不等式

n≥1で考える短い例です。2倍する操作で仮定を次の指数へ送ります。

目標

2のn乗がnより大きいことを示します。帰納段階では、2ᵏ⁺¹を2・2ᵏとして仮定を使います。

  • 自然数
  • 仮定する段階
使うときのコツ

n=1では2>1です。

解くコツ

2ᵏ⁺¹=2・2ᵏ として仮定を使います。最後に2k≥k+1となる範囲も確認します。

場面
n≥1で 2ⁿ>n を帰納法で示す。
順に考えると
2ᵏ>k と仮定します。両辺に正の数2を掛けると、2・2ᵏ>2kです。つまり2ᵏ⁺¹>2k。さらにk≥1なら2k≥k+1なので、2ᵏ⁺¹>k+1 がいえます。
ここが結論
仮定から得た不等式を、目標の形までつなげました。途中で不等号の向きを変えていないことも確認します。
注意

等号のように扱わない

要点

不等式の注意

帰納段階では、途中の不等号の向きと条件を確認します。特に、正の数を掛けたのか、成立範囲の条件を使っているのかを言葉にします。

  1. 1

    仮定を使う向きを見る

  2. 2

    正の数を掛けているか確認する

  3. 3

    目標より強い形なら使える

  4. 4

    成立範囲を忘れない

確認

確認テスト

Q1

2ᵏ>k から 2ᵏ⁺¹>2k といえる理由はどれですか。

まとめ

まとめ

  1. 1

    不等式でも帰納法を使える

  2. 2

    仮定は大小関係として使う

  3. 3

    不等号の向きを保つ

  4. 4

    成立範囲の条件も確認する

  5. 5

    目標の形へ評価をつなぐ